連日猛暑が続き、都心でも40℃近くの気温になる日もあるので熱中症対策はしっかりとやっておきたいところですね。

そして、夏場は人だけではなく車も過酷な環境となり様々なトラブルの可能性が高まる時期でもあります。その中でも最も多いトラブルが“バッテリー上がり”です。JAFロードサービス出動理由においてもバッテリー上がりだけで全体の4割を占めているようです。

そもそもバッテリー上がりとは、鍵を回してもスターターモーターの力が弱くエンジンがかからない状態のことを言います。この原因のほとんどの場合がバッテリーの電力不足です。

なぜ夏にバッテリー上がりが起きやすいのか?

まず、カーバッテリーは放電(電気を消費する)と充電(電気を蓄える)を繰り返し行って安定した電力を電装部品に供給しています。

どんなところで電気を消費しているかというと、カーナビやオーディオ、ランプ類、ワイパーなど様々な電装部品で電気を消費しています。特に近年では高性能化にともなって電装品の数も増えているので電気の消費も多くなっています。そして、夏場はエアコンがフル稼働となるため、さらに多くの電気が消費されます。

また、バッテリーの性質として温度が高くなると放電しやすいという特性があります。つまり、高温だと電気が消費されやすくバッテリー自体に負担がかかります。

放電(消費)された電気はオルタネーターという装置によって充電(発電)されますが、オルタネーターはエンジンの動力によって発電される仕組みになっているため、夏の渋滞時などのようにアイドリング状態や“ストップ&ゴー”が多くなる走行時には発電量が減り、放電に対し充電が追いつかずバッテリー内に蓄えられている電気を消費するためバッテリー自体の電力が低下します。放電と充電を頻繁に繰り返されるとバッテリーに負荷がかかるので、徐々にバッテリーは弱りいずれ寿命を迎えてしまいます。

このようなことから、夏はバッテリー上がりが多発してしまうのです。

特に近年の車は充電制御システムが搭載されているので、燃費効率を最優先にするように設計されているためエンジンの動力が発電に力を取られないように充電が制御されてしまいます。充電が制御されている間はバッテリー自体から電気を消費しているため、よりいっそう、バッテリーに負担がかかります。そのため、大容量の専用バッテリーを搭載するのが推奨されているほどです。

このような場合は要注意!

  • 休日など、たまにしか乗らない
  • 夜間のドライブが多い
  • 電装品が一般の車より多い
  • 短い距離の走行で1日に何度もエンジンをかける

これらの条件が重なるとバッテリーの充電が追いつかず、バッテリー上がりを起こしやすくなってしまいます。また、よくあるケースとして、お子様が後部座席のルームランプに触れてしまい、点灯したまま気付かず翌朝バッテリーが上がってしまったり、エンジンはかけず鍵をONの状態のままカーナビをいじったりテレビを見ている場合もバッテリーが弱くなる原因の一つなので夏場は特に控えた方がよいでしょう。

万が一バッテリー上がりが起きたら

私も経験があるのですが、突然エンジンがかからないと正直凄く焦ります。特に仕事に行く前や出先だと『どうしよう』って不安にもなります。ですが、こういう時こそ落ち着いて冷静に対処することが大切です。

まずは、本当にエンジンがかからないのか2~3回は試してみましょう。エンジンが始動時のキュルルルというスターターの音が弱く、メーター内の警告灯などの明るさもいつもより暗いと感じたら、おそらくバッテリーが弱っている状態です。しかし、スターターの音もメーター内のランプもいつも通りの場合はバッテリー以外に原因があるかもしれないので、むやみやたらと鍵を回し続けるのは控えましょう。それが原因でバッテリーが弱くなってしまったり、スターターが動き続けると熱を持ってしまい故障の原因にも繋がりかねません。

数回やってもエンジンがかからない場合は、JAFなどのロードサービスに加入されていれば救援をお願いしましょう。JAFには加入していなくても最近の任意保険ではロードサービスが付帯されていることも多いので事前に確認しておくと良いかもしれません。また、ENEOSカードをお持ちであればロードサービスが付帯されており、さらに、ENEOSカードアプリを入れておくとロードサービスの救援依頼がすごく簡単でスムーズです。

どのロードサービスにも加入されていなければ、ディーラーや整備工場、またはガソリンスタンドに問い合わせしてみましょう。お盆時期だと休業している場所もあるので、その場合はガソリンスタンドがまず間違いないと思います。

もし、周りに別の正常な車とブースターケーブルがあれば、接続することによりエンジンがかけられますが、+と-の接続方法を誤るとショートしてしまいますので注意が必要です。

日頃からの点検がおすすめ

バッテリー上がりが起こってしまうと、大事な時間を奪われて予定も大きく変わってきてしまうので、日頃から点検をしておくことがおすすめです。特に季節の変わり目などは車も状況が変わるので注意しておいた方が良いでしょう。

また、近年ではドライブレコーダーを搭載されることも多くなり、駐車中も監視するような機能もあることから鍵をONにしていなくても微弱電流が流れていることもあり、電気の蓄えられる容量が大きいバッテリーを搭載することもおすすめです。

当社でも点検は無料で行なっておりますのでお気軽にお申し付けください。

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