クルマは特殊な車両ではない限り、屋根があって冷暖房があって天候が悪くても移動ができる本当に便利な乗り物ですよね。しかし、運転を誤ると大事故にも繋がる非常に危険な乗り物の一面もあります。
そんなクルマの運転において、晴れている日では気持ち良く運転もしやすいですが雨の日では路面が濡れていたり、視界が悪かったりと普段以上に気を遣って運転をすると思うので、運転のストレスも溜まりやすく特に注意が必要です。
当社が所在する神奈川県の年間降水日数は気象庁の調べによると104日、つまり、3.5日に1回雨が降る計算になります。
そして、日本交通協会の「交通の教則」によると雨天の交通事故発生率は晴天時に比べて約5倍高まると言われています。さらに、JAFの調べによると雨の日+深夜では晴天時に比べて事故発生率は約7倍にも多くなるそうです。
理由としては、やはり雨の日の視界の悪さと路面が濡れている事によるブレーキの効き具合が原因とされています。それなので、日頃から雨の日対策として車のメンテナンスをしっかり実施しておくことが安全運転に直結します。
視界を良好に保つカーメンテナンス
視界を妨げてしまう原因は主にフロントガラスの状態やヘッドライトの明るさ(夜間時)などです。
フロントガラス
走行しているとフロントガラスの外側には、汚れはもちろん油膜も付着してきます。油膜が付着してしまう原因としては、前方を走る車の排気ガスの成分によるものや油分を含んだ雨、シリコン系のコーティング剤やボディにWAXがけなどをしていれば、そのWAXに含まれる油分が屋根から流れてきてフロントガラスに付着してしまうことなどです。油膜が著しく付着するとフロントガラスがギラつくようになり雨天時の視認性が悪くなります。
対処法
洗車時などに専用の油膜落とし剤を使用することで油膜をキレイに取り除くことができます。市販されているものもあり、ご自身でも可能なカーメンテナンスなので定期的に施工することをおすすめします。もちろんお任せいただければきっちりと油膜を取り除きます!
フロントガラスは外側だけでなく内側も汚れてくるので注意が必要です。内側のガラスが汚れていると曇る原因にもなるので、定期的に内窓ガラスも拭いておくと視界良好に繋がります。その際、汚れたタオルで拭いてしまうと逆に見えづらくなるのでキレイなタオルを使用しましょう。
また、走行中にフロントガラスが曇ってしまった場合は、デフロスターを使用して曇りを取り除きましょう。このデフロスターですが意外と知られていないこともあるので簡単にご説明します。
エアコンパネル付近にこのようなマークのスイッチがあると思います。
このスイッチは、内窓ガラスが曇ってしまった場合に曇りを取り除くためのスイッチで、フロント(前)とリヤ(後ろ)によって曇りを取り除く方法が異なるため名称とマークに違いがあります。車種によっては「FRONT」「REAR」などの記載がありますが、記載がない場合は扇形がフロントガラスで四角の方がリヤガラスと覚えておくと良いかもしれません。
ワイパー
次に、雨の日のフロントガラスの視界を良好に保つために欠かせないのがワイパーです。ワイパーの先端に付いているゴムによって水をかき取り、視界を確保します。
このゴムはワイパーを使用することによって劣化していきますが、使用していない晴れの日にもフロントガラスが太陽熱によって受ける熱ダメージや紫外線によりゴムが硬化していきます。ゴムが劣化して硬くなると、動いた時に亀裂が生じたり、変形してしまったりして均一な排水が出来ずに視界不良になってしまいます。
こんな症状は交換のサイン
一般的なワイパーの交換の目安は1年に1回が推奨されているので、前回交換してから1年以上経過していたら交換をおすすめします。また、定期的にウィンドウウォッシャー液の噴出状態や残量も確認しておくと安心ですね。
窓ガラスコーティング
窓ガラスにもコーティングをしておくと水はじきが良くなり排水性を高めて視認性の向上が得られます。
市販されている代表的な物としてはシリコン系の撥水剤です。シリコン系の撥水剤のメリットとしては比較的簡単に施工できることで、窓ガラスの汚れを落としてすぐに塗り込んで拭きあげれば撥水効果を得られます。ただしデメリットとしては、持続期間が短いので(一般的に1ヶ月程度)こまめな施工が必要です。また、シリコン系の撥水剤が劣化してきて放置してしまうと窓ガラスのギラつきの原因になります。
当社でも主に取り扱っているフッ素コーティングは、下地処理が必要とされているものが多く、油膜をきっちり除去してからフッ素コーティングを施すので、ご自身で行うとなると一手間かかってしまうところがデメリットかもしれません。ただし、その分持続効果もシリコン系に比べ長く持続します。
当社では洗車やコーティング時などにご一緒にお任せいただくNo.1のオプションメニューです。
窓ガラスフッ素コーティング
抜群の撥水効果で雨の日の視界確保!窓ガラスフッ素コーティング 雨の日の運転をより安全にし、安心できるから必要以上に疲れにくくなります。また強い水はじきは、非常に気持ち良く、カーライフを快適にします。 作業時間:20分 […]
ヘッドライト
夜間走行時の視界確保に欠かせないのがヘッドライトです。現在ではヘッドライトに使用されている電球はハロゲン、LED、HID、と様々ですがどの電球もそれぞれ寿命があります。電球切れは突然やってきますが、前兆として「暗くなってきたな」と感じた場合は電球の寿命かもしれません。電球切れを起こしてしまったら速やかに交換をしておきましょう。また、ヘッドライトのレンズ自体が傷や破損がないか、汚れがないかも定期的に確認しておくと良いでしょう。
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濡れた路面対策
雨が降って路面が濡れていると、晴れている時と比べてタイヤの摩擦力が約20%低下してしまうことから、制動距離(ブレーキを踏んでから止まるまでの距離)が伸びてしまいます。つまり、ブレーキの効きが悪くなります。そのうえ、タイヤのミゾが減っている(4mm以下)状態だとさらに制動距離が伸びてしまったりハイドロプレーニング現象を引き起こす原因となり、非常に危険なのでタイヤのチェックは常日頃から行い、必要に応じて早めの交換をしておきましょう。タイヤ購入時には雨に強い(ウエット性能が良い)タイヤを選ぶと安心感が高まります。
簡単ではありますが、雨の日の運転と対策についてお伝えさせていただきました。
危険が増す雨の日にも快適なドライブができるよう、視界確保とクルマの足元を万全の状態にして安全運転を心がけましょう!